【SBI証券:株】SBI証券の執行条件(寄成・寄指・引成・引指・不成・IOC)ってなに?主婦でもわかったやさしい注文のキホン

SBI証券で株を買おうと思ったんだけどさ、“寄指”とか“IOC”とか、意味不明だったんだけど〜…

こういう株式用語は、最初ぜ〜んぶ「私にはムリ!」って思いがちですよね
でも実は、知ってしまえば意外と簡単だったりします
今回は、SBI証券のアプリでよく見かける「寄指・引成・寄指・引指・不成・IOC」について、初心者の方にもわかりやすく解説していきます♪
この記事でわかること
- 執行条件(寄成、引成、寄指、引指、不成、IOC)の意味
- SBI証券アプリでの執行条件の設定方法
この記事を書いているひと
結婚を機に節約・資産運用をはじめて、3年間で+300万円を貯めることができました!
これまで資産運用や節約について勉強してきましたが、国の税金って複雑すぎる!と感じました
立派な肩書はないですが、主婦目線でわかりやすく資産運用や節約についてお話ししていきたいと思います
わたしの利用しているSBI証券のアプリの取引画面を使ってお話しますね!

それでは執行条件(寄指・引成・寄指・引指・不成・IOC)の注文方法を、学んでいきましょう!
執行条件ってなに?
まず、「執行条件」って聞くとちょっと難しそうに聞こえますが、簡単に言えば…
「この注文を、いつどんなタイミングで成立させたいか?」というルールを決めるものです
たとえば、同じ「1,000円で株を買いたい」という注文でも、
戦略的に購入を考えているひとは「朝イチのタイミングで買いたい」とか「最後の値段で買いたい」とか、細かい希望があるときってありますよね
それを細かく指定できるのが、執行条件というわけです
前提として覚えておくとべき用語があります
寄(より)と引(ひけ)です。

株式の「寄(より)」と「引(ひけ)」は、それぞれ株式市場の取引の始まりと終わりを表す用語です。
寄(より)=「寄付(よりつき)」
株式市場市場が開始される直後の最初の取引を「寄(より)」と呼びます
引(ひけ)=「引け」
株式市場が閉まる直前の取引を「引け」と呼びます
分かりやすく例えると
- 「寄付」はスーパーの開店直後
- 「引け」は閉店間際の時間
だよ。

証券取引所の時間と照らし合わせると、こんな感じのタイミングで「寄付」「引け」が使われています

証券取引所の午前中の営業を「前場(ぜんば)」、午後の営業を「後場(ごば)」といいます
6つの執行条件をやさしく解説!
前提の「寄(より)」と「引(ひけ)」もわかったところでさっそく執行条件について、解説していきましょう!
SBI証券で説明している執行条件は、以下のとおりです

引用:SBI証券さま
これだけでは、わからない人も多いのでもっとかみ砕いて説明しますね
まず最初にSBI証券の成行注文で出てくる「寄成(よりなり)」「引成(ひけなり)」という執行条件を、主婦の方にもわかりやすく解説していきます!
以降の説明ではイメージしやすいように、「株を買う」という前提で説明しますね
寄成(よりなり)

寄成は、取引開始直後の値段で成行注文を出す方法です。
主婦的に例えると、朝の開店と同時に目玉商品を狙うようなイメージです
【寄成】
寄付にのみ成行注文が執行されることを条件とした注文です。
前場寄付前に発注された寄成注文は、前場の寄付にのみ有効となります(後場には引き継がれません。但し、前場が値付かずの場合は、後場に持ち越されます。また、既に前場の寄付値が決定されていた場合、当該寄成注文は失効されます)。 前場終了後から後場寄付前に発注された寄成注文は、後場の寄付にのみ有効となります(既に後場の寄付値が決定されていた場合、当該寄成注文は失効されます)。引用:SBI証券さま
朝イチまたは午後イチの価格の株を買いたいけど、始値の価格から上がるなら買いたくない!
そんな注文になります
ふつうに成行注文でよくないですか?

いい質問だね!成行注文では、株を売るひとよりも買う人が多い場合、寄付の値段だけで買いきれずに、株価を上げながら買い上がってしまうということもあります
それを防ぐため寄成があります。
少量の株取引なら成行注文だけでOKです

【SBI証券アプリ】寄成の注文方法




「株数」に購入したい株数を入力して、確認ボタンをタップするだけで注文することができます
IFD注文でも、同様の操作(成行ー寄成)で寄成注文をすることができます

引成(ひけなり)

引成は「引け(ひけ)」、つまりその日の取引終了直前のタイミングで成行注文を出す方法です。
主婦的に例えると、閉店前のセールを狙ってまとめ買いする感じです
【引成】
引けにのみ成行注文が執行されることを条件とした注文です。
前場引け前に発注された引成注文は、前場の引けにのみ有効となります(後場には引き継がれません)。
前場終了後から後場引け前に発注された引成注文は、後場の引けにのみ有効となります。引用:SBI証券さま
前場の取引終了時(11:30)、または後場の取引終了時(15:00)の価格で株を買いたいときに使います
【SBI証券アプリ】引成の注文方法




「株数」に購入したい株数を入力して、確認ボタンをタップするだけで注文することができます
引成は逆指値も設定することができます
逆指値による引成の注文方法は、こんな感じ




「株数」に購入したい株数を入力、「価格」には取引を発動させたい価格を入力して、確認ボタンをタップするだけで注文することができます
「逆指値ー成行ー引成」の注文は、
・株価が逆指値に刺さったら、成行注文が発動
・そうでない場合は、なにもしない
という意味あいになります

続いては、「寄指」「引指」について解説しますね
寄指、引指も寄成、引成と同様な考え方になります
寄指(よりさし)

寄成の指値バージョンです
「寄付き(市場が開くとき)に、指定した価格(指値)で注文を出す」という意味の注文方法です
【寄指】
寄付にのみ指値注文が執行されることを条件とした注文です。
前場寄付前に発注された寄指注文は、前場の寄付にのみ有効となります(後場には引き継がれません。但し、前場が値付かずの場合は、後場に持ち越されます。また、既に前場の寄付値が決定されていた場合、当該寄指注文は失効されます)。前場終了後から後場寄付前に発注された寄指注文は、後場の寄付にのみ有効となります(既に後場の寄付値が決定されていた場合、当該寄指注文は失効されます)。引用:SBI証券さま
「朝イチまたは午後イチで、希望の価格であれば購入したいけど、希望の価格にならないのであれば注文をキャンセルしたい」そんな方に便利な注文です
通常の指値注文では、株価が指値にささらなければずっと注文が板に残り続けますよね
寄指は、前場または後場のみに有効であることから、有効時間内に株価が指値にささらなければ注文がキャンセルされます
【SBI証券アプリ】寄指の注文方法



-518x1024.jpg)
「株数」に購入したい株数を入力、「価格」に指値を入力して。確認ボタンをタップするだけで注文することができます
引指(ひけさし)

「引け(前場または後場の取引終了時)に、指定した価格(指値)で注文を出す」という注文方法です
引成の指値バージョンです
【引指】
引けにのみ指値注文が執行されることを条件とした注文です。
前場引け前に発注された引指注文は、前場の引けにのみ有効となります(後場には引き継がれません)。
前場終了後から後場引け前に発注された引指注文は、後場の引けにのみ有効となります。引用:SBI証券さま
「証券取引所終了時、〇〇円以上であれば購入したいけど、希望の価格にならないのであれば注文をキャンセルしたい」そんな方に便利な注文です。
寄指と同様に引けのときに指値にささらなければ注文がキャンセルされます
【SBI証券アプリ】引指の注文方法



-518x1024.jpg)
「株数」に購入したい株数を入力、「価格」に指値を入力して。確認ボタンをタップするだけで注文することができます
逆指値で引指を使うこともあります。
意味合いとしては、
- ○○円以上になった時、買いの指値○○円を執行する
- ただし「引指」を指定しているので、実際の執行は引け時になる
- 逆指値が発動しなかった場合(○○円以上にならなかった)は、特に何のアクションも起こらない。自動的に「引指」に切り替わるわけでは無い。

不成(ふなり)

「最初は指値注文として出し、指定の時間になっても約定しなければ、成行に自動で切り替わる注文方法」です
【不成】
寄付とザラバ中は指値の注文として受付、未約定の場合には、引けの時点において成行注文に変更して発注することを条件とした注文です。
前場引け前に発注された不成注文は、前場の寄付とザラバにおいては指値注文として有効となり、前場の引けの時点で成行注文として有効となります(後場には引き継がれません)。
前場終了後から後場引け前に発注された不成注文は、後場の寄付とザラバにおいては指値注文として有効となり、後場の引けの時点で成行注文として有効となります。引用:SBI証券さま
指値での希望価格を優先しながら、「当日中に必ず売買したい」というときに便利です
たとえば、あなたが株を「1,000円で売りたい」とします
でもこうも考えています
「どうしても今日中に売りたい。1,000円で売れなかったら、最後は値段はどうでもいいから売ってしまおう。」
このとき使うのが 「不成 1,000円 売り」という注文です
こうすることで、
- 日中に1,000円で売れれば → 約定して終了
- 売れなければ → 11:30または15:00の引けで成行注文として出される
- 成行なので、どんな価格でも引けで売れる可能性が高い
このような流れで取引することができます
【SBI証券アプリ】不成の注文方法





「株数」に購入したい株数を入力、「価格」に指値を入力して。確認ボタンをタップするだけで注文することができます
逆指値でも執行条件を「不成」にすることができますが、けっこう、ややこしいです
逆指値を使ってるということは、損切りを設定しつつ引けで売りたいときに使うんだね!

うーん、ちょっと違うね!
この注文だと引けで成行注文できない可能性が大きいよ

この注文が意味するのは
- 逆指値にささったら指値注文が発動
- 指値にささったら約定
- 指値が約定せずに引けを迎えたら成行注文
- そもそも逆指値にささらなかった場合、何もアクションは起きない
引指の逆指値とおなじように、逆指値はささらなければ注文が発動しません
IOC(アイオーシー)

IOC=Immediate Or Cancel(即時かキャンセル)の略で、 「今すぐ(出した瞬間)に約定できる分だけ約定し、残りはすぐキャンセルする」という注文方法です
IOCには、「IOC成」と「IOC指」があります。
まずはIOC成について説明しますね

IOC成
【IOC成】
注文執行時の値段で、即時に一部あるいは全数量を約定させ、成立しなかった注文数量を失効させる条件付注文です。
「期間指定」注文を行うことはできません。また、発注しても即時に約定しない条件の下においては、有効な注文とはなりません。引用:SBI証券さま
超シンプルに言うと「今すぐに買える(売れる)ぶんだけでいい!」残りの注文がすぐに成立しないなら 、 その場でキャンセルする」という注文です

たとえば
あなたは株価が1,000円のA社の株を
100株、今すぐ買いたいと思っています。
だけど、売り注文の板の状況が
- 40株 1005円
- 60株 1000円(現在の株価)
このときに、「IOC成」で100株買い注文を出すと…
- 最良の価格(1,000円)で60株だけ即約定!
- 残りの40株はキャンセルされます
- ⇒ 板に注文が残らない
ということです。
IOC指
【IOC指】
指定した値段かそれよりも有利な値段で、即時に一部あるいは全数量を約定させ、成立しなかった注文数量を失効させる条件付注文です。「期間指定」注文を行うことはできません。また、発注しても即時に約定しない条件の下においては、有効な注文とはなりません。引用:SBI証券さま
IOC成と同じような考えで「今すぐに指定した値段で買える(売れる)ぶんだけでいい!」残りの注文がすぐに成立しないなら 、 その場でキャンセルという注文です
考え方はIOC指とほぼいっしょですね
【SBI証券アプリ】IOCの注文方法
SBI証券アプリでは、IOC成、IOC指ではなくIOCだけで表記されています
今回はIOC指値のやり方をお見せしますね






※IOC成を設定する場合は、価格に「成行」、執行条件を「IOC」と設定します
「株数」に購入したい株数を入力、「価格」に指値を入力して。確認ボタンをタップするだけで注文することができます
執行条件を“つける”と“つけない”で何が変わる?
個人的に大量の株を取り扱わないのであれば、執行条件はつけなくてもいいと思います
ですが、執行条件を理解することで、特殊注文(IFD,OCO,IFDOCO)と組み合わせて柔軟な注文ができるようになります
株の取り引き(買ってから売るまでの流れ)を全て自動化にしたい!
利益を確保(または損切り)しつつ、引けに成行で決済する注文がしたい!
そんな方は、執行条件を理解することがマストです
まとめ
これらの内容をまとめるとこんなかんじ

- 寄成は、「朝イチで目玉商品を成行で買う」
寄付(9:00 or 12:30)の始値で成行注文を行います - 引成は、「閉店前に在庫一掃セールを狙う」
引け(11:30 or 15:00)の終値で成行注文を行います - 寄指は、「朝の開店時だけ、この値段なら買う」
寄付(9:00 or 12:30)の始値で指定価格に届いたら指値注文 - 引指は、「閉店間際に、この価格なら買う」
引け(11:30 or 15:00)の終値で指定価格に届いたら指値注文 - 不成は、「今日中に売りたいけど、できればこの値段で」
日中に指値で売れなかったら引けで成行注文する - IOC成は、「在庫あるぶんだけ今すぐ買う!」
今すぐ買えるぶんだけ成行注文で成立、残りは即キャンセルする - IOC指は、「今この価格で買えるだけ欲しい、残りは要らない」
今すぐ買えるぶんだけ指値注文で成立、残りは即キャンセル
不成を除いて、執行条件で買えなければ注文をキャンセルさせるのがミソだよ

記事のボリュームがいつもより大きくなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!